妖怪四十七士に物申す~中国・四国・九州・沖縄編~
第6回東方人気投票 レティ支援絵二枚目。
かみなりパンチレティ。

るみゃーどりぃでレティがかみなりパンチ覚えるのでそれをイメージしましたwww
攻撃力高そうなのに低いというレティさんでした。防御は見た目通り高いんだけどねw
○鳥取県代表『呼子』(人気投票全体の70%)
人気投票結果上位「呼子」
個人的希望「特になし」
ヤッホー!
と「呼子」となった鳥取県。砂丘で叫ぶのかしら?いや、違うかwそういえば青坊主が以前石川行こうとして鳥取砂丘で迷ってたなww
呼子はおなじみ山彦(やまびこ)に関する妖怪ですね。
昔、山彦は妖怪の仕業と考えられていたのは有名な話。他にも山彦の正体は動物が発しているだとか、木の霊「木霊(こだま)」が発しているとかされていました。
だから「声がこだましている」の「こだま」は木霊からきたとかなんとか。
それにしても一度は水木しげるロードには行きたかったかなぁ。
○島根県代表『火車』(人気投票全体の27%)
人気投票結果上位「石見の牛鬼」(63%)
個人的希望「おりんりん」もしくは「ノウマ」
「火車」ですね。おりんりんですね。
ヤマタノオロチ、牛鬼など意外と強豪妖怪があつまる島根県代表となったのはなんと火車。
火車自体は実は全国に伝わっている(特に西日本に多い)妖怪で死体を持ち去る妖怪である。
五期アニメでは既に鬼太郎に負けたという(おそらく目玉親父の逆モチ殺しで)ことになっていて、鬼太郎には反抗的だが、目玉の親父には頭が上がらないという状態でした。
鬼太郎通にはニヤリとさせる演出でしたねw
しかし、二期アニメ「火車」の逆モチ殺しは超グロデスクで多くの人にトラウマを残しましたとさ。
ようつべで探したらあるかなぁ。
「石見の牛鬼」は皆さんご存知の牛鬼とはちょっと違うもので、赤子を抱いた女性で現れ、少しの間赤子を抱いてくださいと言われて抱いていると、いつの間にか女性は消え、海から牛鬼が現れて逃げようにも赤子が石になって重くて身動きがとれなくなるというものである。
牛鬼自体様々な場所で伝わっているもので、愛媛や和歌山にも伝わっています。和歌山のものは人を助けたものもあるってWikiに書いてた!(ぇ
また、変わったものでは怪火として伝わっているものもありますね。
「ノウマ」は妖怪としてはかなり古いものらしく、夜中に一人で道を歩いていると突然ニューッと現れてその人を食ってしまうという一つ目の妖怪。
・・・ってか、これ島根の代表にされてもこまるなww
ほかに古い部類の妖怪は瀬戸内海に出るという「たくろう火」などもありますね。
○岡山県代表『すねこすり』(人気投票全体の64%)
人気投票結果上位「スネコスリ」
個人的希望「さがり」
妖怪大戦争でも大活躍だったすねこすりが鬼太郎にも登場。もうすっかりメジャーな妖怪である。
夜道に急いでいると足にまとまりついてくる妖怪で、恐怖感を煽ってくるまさに妖怪らしい妖怪。
別に水木先生の絵みたいに「猫っぽい」ってワケでもなく、「犬のようなもの」と表現されている。
でも名前に「ねこ」ってあるから猫のイメージがどうしてもでてくるw
ちなみに、人気投票時の名前は何故かカタカナでしたw
「さがり」は馬の首の妖怪で榎の木からぶら下がって「ヒンヒーン」と鳴く妖怪。
九州にも伝わっていて、「見たら熱病にかかる」や「馬の足がぶら下がっている」など様々。
ただし、共通しているのは榎などの大木にぶら下がることだそうだ。
ちなみに、水木先生の「さがり」はこれでもかと洗練されたフォルムでなかなかカッコイイ姿をしていますw
実家にある「妖怪大図解」では馬と人と大蛸が榎の木の下で組み合っていつの間にかこの妖怪になったとかw
心臓が3つある、3つある目で晴れや雨でも問題なく見える上に人の人相も見る、吸血するための吸盤がある、尾は鎖のように固いなどなどかなりのスペックを持ってるもようで、ぶっちゃけすねこすりより強いw
○広島県代表『おさん狐』(人気投票全体の23%)
人気投票結果上位「山ン本五郎左衛門」(67%)
個人的希望「山ン本五郎左衛門」か「たくろう火」
「おさん狐」は化け狐である。狸のえらいさんが二人もいる四十七士の中の貴重な狐分。
武士に斬られても直も化けるというまさに化け狐。うん、なんかあんまり言うことないww
「山ン本五郎左衛門」は一言で言うと魔王ですw
かの有名な「稲生物怪録」に登場した妖怪の総大将で、四角い顔をした大男である。
稲生物怪録は要約したものがネットにチラホラありますが、それぞれ微妙に内容が違うのでちゃんとした本を買うことをオススメします。
○山口県代表『次第高』(人気投票全体の0%)
人気投票結果上位「周防の大蝦蟇」(83%)
個人的希望「大首」
次第高、見上げるほど高くなっていく見上げ入道の類の妖怪です。同じような類の妖怪でも水木先生はちゃんと絵にしてますねw
ずいぶんと愛嬌のある姿ですが、おそらく四十七士で一番巨大な妖怪か。まあ、伸縮自在ではあるがw
「周防の大蝦蟇」は手元に資料がないのでなんとも。
「大首」はその名の通り大きな首の妖怪。山口の他にも江戸にも出たそうだ。
特に何をするというわけでもないが、大きな首がお歯黒を塗った歯でニタニタと笑うわけだから見た目だけでもかなり恐ろしいものである。
鬼太郎では常連の敵であり、骨女とつるんでたり、強風を操ったりとかなりの強敵。
しかし四期アニメでは古代に存在した王国の国王であり、今までと違い随分と大人しく、補佐だった骨女を大事にしていた。
しかし、五期アニメでは本来大首が出るはずの場面は舞首にとってかわられてしまった。
でもOP後のテロップで毎回出てるからいいじゃないかとwあと2期EDにもちょっといたなw
○徳島県代表『子泣き爺』(人気投票全体の48%)
人気投票結果上位「金長狸」(48%)
個人的希望「夜行さん」
鬼太郎ファミリーなので仕方なく子泣きの爺さんとなった徳島県。
徳島県は怪異があると何でも狸のせいにしていたと言われるほど狸一色な県である。
「金長狸」は手厚く保護したため、益を運んでくれた狸である。
「夜行さん」は節分に現れる一つ目の鬼で、鬼太郎ではお馴染みの発明家。
しかし、本来は首無し馬に乗ってやってきて、これに出くわすと投げられ蹴り殺されるという恐ろしい妖怪。
しかも妖怪大図解では「棘付きの豆」を投げてきて目を潰してくるという。鬼のくせに豆を恐れない奴であるw
○香川県代表『手洗い鬼』(人気投票全体の30%)
人気投票結果上位「屋島の禿狸」(41%)
個人的希望「高坊主」
手洗い鬼。こちらも四十七士の中では最大クラス。
山と山との間12キロをまたいで海で手を洗うという妖怪。ダイダラボッチの子分とされている。
何のために手をあらうかは分らないが、バシャバシャと大きな音をたてるそうだ。
「屋島の禿狸」は手元に資料がないので何かわかりませんでした。
「高坊主」は見上げ入道の類の妖怪。水木しげるの絵では理科室にある長いタワシみたいな姿をしてますw
○愛媛県代表『隠神形部狸』(人気投票圏外)
人気投票結果上位「犬神」(50%)
個人的希望「烏天狗」
ずいぶんと読みづらい名前ですが、「いぬがみぎょうぶだぬき」と読みます。
808匹の子分をもつ狸の親分で、その子分もそれぞれ親分なわけだから狸社会の社長みたいなものである。
松山城を乗っ取ろうとしたが、広島の稲生武太夫が山ン本五郎左衛門からもらった木槌で狸たちを打ちのめし、808匹の子分とともに洞窟に閉じ込めてしまったそうだ。
その洞窟は今でも松山市に山口霊神という神社として残っているそうだ。
「犬神」は人に憑依する犬の霊である。あまり良い妖怪ではなさそうだ。
四国には犬神に憑かれたという話は数多いらしく、憑かれた場合、医者でなく、祈祷師に頼まなければならない。
「烏天狗」はお馴染み射命丸ですね。もう既に群馬で決まってしまってますが、水木しげるの「妖鬼化」では愛媛の妖怪に分類されている。
時間や空間を一気に飛び越えることができ、刀や槍のような武器を持って人間を襲います。文のようにペンを持つのはまた幻想郷での話w
神通力も持っていたが、ある高僧によってこれを失い、鳶(とんび)になって飛んでいったという。烏なのか鳶なのかどっちなのかとw
○高知県代表『山爺』(人気投票全体の30%)
人気投票結果上位「シバテン」(47%)
個人的希望「特になし」
「山爺」は山鬼のことで、目一つ、足一つの老人とされてます。一本ダタラも目一つで足一つなので近い部類ですねw
人に似ているとよく言われるが、流石に目一つで足一つ、おまけに水木先生の絵だと口も大きく裂けているのでとても人とは思えませんw
四期アニメでは蝶々を追いかけるほどのかなりの天然キャラとして登場し、場の空気を和ませていたw
ちなみに、歯が丈夫で猿の頭もバリボリと食べるそうだが、人を襲ったという話は聞かない。
山姥はよく人を襲うのに山爺は見た目と違っておとなしいのかもしれない。
「シバテン」は芝天狗とも呼ばれるが、四国の河童、またはその親類である。
その証拠に相撲が好きで、ある老人が少年の頃、このシバテンに相撲を挑まれたが、何度も挑んでいるうちにいつの間にか一日が過ぎてしまったという。
また、四国では河童は猿猴(えんこう)とも呼ばれ、このシバテンが旧暦6月7日に川に入ると猿猴になるともいう。
つまり、猿猴が山に入るとシバテンになるようだ。
河童が秋に山に入ると山童(やまわろ)になるというのは西日本でよく言われているようで(東日本では全くの別物としてる)、シバテンはこの山童の類の妖怪であるとされている。
ちなみに、山童は山仕事や畑仕事を手伝ってくれるが、ちょっと頭が弱く、手伝ってもらう際にいくつか決まりがある上にお礼もちゃんと持て成さないといけない。
また、お餅の代わりに大きな石をあげるとそれを飲み込んで死んでしまったというかわいそうな話もある。妖怪は大切にしようね。
・・・にとりも山童になるのかな・・・。
ちなみに、河童と山童は全く見た目も性質も違うものである。なんというビフォーアフター。
参考文献 水木しげる著「妖鬼化~中国・四国編~」
○福岡県代表『ぬりかべ』(人気投票全体の67%)
人気投票結果上位「ぬりかべ」
個人的希望「特になし」
「ぬりかべ」ですね。みなさんご存知のぬりかべですw
五期アニメではついに家族持ちに。妻の中の人はルフィと一緒ですw
実は水木先生が遭遇したことのある妖怪でもありますね。とはいえ、福岡ではなく戦時中の南方のジャングルで遭遇し、道を塞いでいたのはコールタールのようなものだったとか。
一応伝承では夜道をあるいていると急に前が壁になり、どこへも行けなくなるというもの。見晴らしのいい海岸にも出るということですから、単に前に障害物があるというわけではありません。
棒で下のほうを払うか、少し一服すると消えるという。こういう妖怪に遭遇した時はやはり慌てずに落ち着くことが一番ですね。
また、いくつか近縁種があり、塗り壁とは違い、形がはっきりしないという長崎の「塗り坊(ぬりぼう)」、狸の仕業としている徳島の「衝立狸(ついたてたぬき)」、高知県に出るという「野衾(のぶすま)」など様々。
これだけの例があるのだから、やはり昔の日本は妖怪が出るには格好の場所だったのだろう。一度お目にかかってみたいものである。
○佐賀県代表『ひょうすべ』(人気投票全体の12%)
人気投票結果上位「化け猫」(39%)
個人的希望「天火」
こちらも結構メジャーな妖怪ですね(ちびまる子ちゃんにも出てきたしね)。「兵主部(ひょうすえ)」と表記されることもあります。
実はひょうすべは九州地方の河童の呼び名である。見た目が全然河童と違うので河童と別物と思っていた人も多いであろう。北海道のミンツチに続く河童第二号である。
それでも、この佐賀県の代表となったのは、おそらくこの地に水難避けの歌として、「兵主部よ 約束せしを忘るなよ 川立男 氏も菅原」という歌があり、さらにおまじないまである。
人気投票上位は化け猫であるが、富山が猫又なのでこちらは決まらなかった。
「天火(てんか)」は空から降ってくる火の玉で、地上に落ちると転々として民家に入り込み、たちまちその家を焼いてしまうという妖怪。念仏を唱えながら追い回すか、雪駄を仰いで追い払えばいいという。
こんなヤツだが、3期アニメでは炎の妖怪五人衆の一人として鬼太郎に協力したという良い所もあるヤツ。
ちなみに、江戸時代の古書には天火に家を焼かれてしまったという人の話があり、代官所に「某(なにがし)が天火を雪駄で払ったものが、私の家に来て家を焼いてしまった。だから新築を立てる際の費用は某に払わせるように。」という請願書を出したという。
いちゃもんのダシにされてしまう天火なのであった。
○長崎県代表『磯女』(人気投票全体の30%)
人気投票結果上位「ゲドガキノバケモン」(42%)
個人的希望「足長手長」
「磯女」は各地に現れるが、磯女と呼ぶのは九州地方のみである。船を襲ったり、髪の毛で生き血を吸ったり、中には絶世の美女であるが、見ただけで死んでしまうというものもあり、かなり凶暴な類の妖怪である。
ゲゲゲの鬼太郎では赤ん坊を持っていて、しかも赤ん坊のほうが本体という状態である。ちなみに、水木しげるの妖怪大図解では赤ちゃんがリモコン脳という器官で母親を操っているというなんともいえないスーパーベビーっぷり。
アニメでもそこそこお馴染みだったが、五期では既に鬼太郎と戦っており、結局和解という形でその時は終わった。そして四十七士の証である紋章は赤ちゃんのほうに現れるという。
きっと磯女の社会は赤ちゃん中心なんだろうなぁ。母親も大変だぜ。
「ゲドガキノバケモン」・・・なんだか濁点が多くて言いづらいですが、長崎のゲドガキという場所に出る人食いの妖怪です。
ある父親が息子の夜鳴きを治すために「ゲドガキのバケモンに食わすぞ!」と叱った。すると外から「そんなら俺に食わせろ」と大きな声が返ってきた。
驚いた父親は「一人前になったら食わせる」とその場逃れの返事をしてしまった。これがいけなかった・・・。
その後、息子はすくすく育ち、一人前の若者になったが、ゲドガキを通ると「汝の父から汝はもらったぞ」と言うやいなや突然化け物が襲ってきた。
しかし、息子も力が強く、格闘の末無事に生還することができた。しかし、化け物はこの後もしつこく襲い掛かってきて、ついに息子は化け物に食われてしまったというなんとも哀れな話。
皆も子供をあやす際に妖怪の話を持ち出す時は気をつけましょうね。というか、良く人気投票上位に辿り着いたなw
「足長手長」は諏訪子のスペカにも「手長足長」としてありますね。Wikiでは足長手長と手長足長は別物とされていて、伝承の内容がかなり違いますが、姿は一緒です。
こちらの「足長手長」のほうは普通に妖怪で、足長国の足長人が手長国の手長人を背負って海で漁をするものである。
また、足長手長が出ると決まって天気が崩れるといい、場合によっては足長だけが海の上を自慢の長い足で彷徨っていたりすることもあるようである。
妖怪大図解では現世とあの世の境に住んでいると書かれていたりする。家が巨大な2枚貝の中に作られていて案外おしゃれであるが、立てられている家は当然昔ながらの和風建造物であるw
○熊本県代表『アマビエ』(人気投票全体の62%)
人気投票結果上位「アマビエ」
個人的希望「特になし」
五期アニメでいっきにメジャーな妖怪となった「アマビエ」。同じ熊本出身の「油すまし」を差し置いて熊本代表に。アニメの通り、予言をする妖怪である。
昔熊本の海に光るものがあり、役人が行ってみたところアマビエが出てきて、「これから六年は諸国豊作だが、病気が流行ったら私の姿を写して早々に見せよ」と言ったそうだ。
同じく予言をする妖怪には「件(くだん)」という牛の腹から生まれ、予言をするがすぐに死んでしまうというものもある。
こちらはぬ~べ~にも出てきて、そのグロデスクさに読者に大きなトラウマを与えたが、水木しげるの件(妖怪絵のほう)は非常に可愛らしく描かれており、ぬ~べ~の件を見慣れた人はその可愛さとぬ~べ~でのグロさが相まって複雑な気分になるだろうw
○大分県代表『セコ』(人気投票全体の14%)
人気投票結果上位「船幽霊」(39%)
個人的希望「特になし」
「セコ」は山童(やまわろ)の一種で、人まねをしたり、女性や子供の手を引いたり、通り道に家を建てると揺さぶったりと悪戯をするが、鰯の頭が苦手で「鰯をやるぞ」というと悪さをしなくなるという。
また、獣の声を真似て猟師を迷わせるが、猟師が騙されてることに気付くと「俺が悪かった」と謝ったりするそうだ。おかしな妖怪である。
「船幽霊」は水死した者が化けて出てくる妖怪の代表格であり、五期アニメでも海座頭の使いパシリとして登場した。
ってか、これもあまり選ばれて喜べる妖怪ではないなw
○宮崎県代表『やんぼし』(人気投票全体の57%)
人気投票結果上位「豆狸」(57%)
個人的希望「やんぼし」
「やんぼし」とはこれまた見上げ入道の類でさらに人さらいの属性がついたものである。四十七士の中では非常にマイナーな妖怪の類である。
九州では山伏や山法師のことをやんぼしと呼んだりしているので、妖怪やんぼしは山伏や山法師の幽霊という意味もあるかもしれない。
そして数少ない飛行タイプの妖怪なので結構優遇されてそうだw
「豆狸」とは昔、俳諧師(はいかいし)がとある8畳敷きの民家に呼ばれ、歌の会をしていたが、民家の主人が歌が上手く、調子付いてきた俳諧師が煙草の吸殻を畳に落とすと、畳が一気にまくれあがり、俳諧師は大地に投げ出された。
気が付くとそこは広い野原で8畳敷きの民家など何処にもなかった。このことを里の人に話すと、「それは豆狸の睾丸に吸殻を落としたからだ」と言われたという。
豆狸は西国に多く、小雨の降る夜は睾丸を拡げ頭に被って酒を買いに来て、そして酒の肴を探して歩くという。
とりあえず、豆狸には何かとキンタマが関わってくるのでやんぼしが選ばれたのかもしれないw
まあ、平成狸合戦ぽんぽこでもキンタマ出まくってたけどなw
○鹿児島県代表『一反木綿』(人気投票全体の84%)
人気投票結果上位「一反木綿」
個人的希望「辻神」
鬼太郎ど~ん。と、もう知らない人はいないほどの著名妖怪、「一反木綿」です。八奈見さんマジ最高ですww
しかし、一反木綿自体は本来恐ろしい妖怪で、ふわふわと飛んできては人の首や顔に巻きついて窒息させてくるのである。
何気に子供の頃の水木先生もこれを見たことがあるというが、何となく人懐っこい感じだったという。
最近では福岡県で新幹線と同スピードでついてきたのを乗客が見たというが・・・?
「辻神」は前も解説しましたっけな。辻に住む災いをもたらす妖怪の総称ですね。
T字路の突き当たりは昔から異界の入り口であると言われていて、T字路の突き当たりに建物を建てると災いが起こるとされているのだ。
だから、突き当たりの家は石敢當と呼ばれる魔よけの石を備えるのだ。
まあ、これは以前も取り上げたと思うのでざっくりとw
○沖縄県代表『アカマタ』(人気投票全体の40%)
人気投票結果上位「アカマタ」
個人的希望「ザン」
いよいよ最後、沖縄ですが、「アカマタ」は妖鬼化に載っていないのでどうしようもありませんw初めはキジムナーになるかなぁと思ってたよw
ということで、「ザン」。これは人魚ですね。福井の「若狭の人魚」とは違い、上半身は美女、下半身は魚のポピュラーなやつです。ある3人の猟師が網を引き上げるとこれが掛かっていて、土産に持って帰ろうとしたが、ザンは涙を流して海に返してくれという。
猟師は顔を見合わせ、海に放すと、ザンは猟師の村に津波が来ることを教えて去っていったという。そして予言どおり大きな津波が村を襲ってきたというお話。
水木先生の絵ではおっぱい丸出しなのでザンになってくれればちょっと嬉しかったかもしれないw
ということで、以上で四十七士に物申すコーナーは終了です、お疲れ様でした。そして最後まで見てくれてありがとう!
今回、妖怪四十七士について一言シリーズをやってみて、自身も新たな発見や再確認することもあったし、ブログも本来は東方メインなのに妖怪で検索して来てくれる人がたくさんいたりして、非常に大きな効果をもたらしてくれましたw
今後は不定期に面白そうな妖怪をピックアップするコーナーでもやろうかと考えています。やっぱり妖怪は果てしない存在ですなぁ。
主な参考文献
水木しげる著 「妖鬼化~東北・九州編~」
「妖鬼化~関東・北海道・沖縄編~」
かみなりパンチレティ。

るみゃーどりぃでレティがかみなりパンチ覚えるのでそれをイメージしましたwww
攻撃力高そうなのに低いというレティさんでした。防御は見た目通り高いんだけどねw
○鳥取県代表『呼子』(人気投票全体の70%)
人気投票結果上位「呼子」
個人的希望「特になし」
ヤッホー!
と「呼子」となった鳥取県。砂丘で叫ぶのかしら?いや、違うかwそういえば青坊主が以前石川行こうとして鳥取砂丘で迷ってたなww
呼子はおなじみ山彦(やまびこ)に関する妖怪ですね。
昔、山彦は妖怪の仕業と考えられていたのは有名な話。他にも山彦の正体は動物が発しているだとか、木の霊「木霊(こだま)」が発しているとかされていました。
だから「声がこだましている」の「こだま」は木霊からきたとかなんとか。
それにしても一度は水木しげるロードには行きたかったかなぁ。
○島根県代表『火車』(人気投票全体の27%)
人気投票結果上位「石見の牛鬼」(63%)
個人的希望「おりんりん」もしくは「ノウマ」
「火車」ですね。おりんりんですね。
ヤマタノオロチ、牛鬼など意外と強豪妖怪があつまる島根県代表となったのはなんと火車。
火車自体は実は全国に伝わっている(特に西日本に多い)妖怪で死体を持ち去る妖怪である。
五期アニメでは既に鬼太郎に負けたという(おそらく目玉親父の逆モチ殺しで)ことになっていて、鬼太郎には反抗的だが、目玉の親父には頭が上がらないという状態でした。
鬼太郎通にはニヤリとさせる演出でしたねw
しかし、二期アニメ「火車」の逆モチ殺しは超グロデスクで多くの人にトラウマを残しましたとさ。
ようつべで探したらあるかなぁ。
「石見の牛鬼」は皆さんご存知の牛鬼とはちょっと違うもので、赤子を抱いた女性で現れ、少しの間赤子を抱いてくださいと言われて抱いていると、いつの間にか女性は消え、海から牛鬼が現れて逃げようにも赤子が石になって重くて身動きがとれなくなるというものである。
牛鬼自体様々な場所で伝わっているもので、愛媛や和歌山にも伝わっています。和歌山のものは人を助けたものもあるってWikiに書いてた!(ぇ
また、変わったものでは怪火として伝わっているものもありますね。
「ノウマ」は妖怪としてはかなり古いものらしく、夜中に一人で道を歩いていると突然ニューッと現れてその人を食ってしまうという一つ目の妖怪。
・・・ってか、これ島根の代表にされてもこまるなww
ほかに古い部類の妖怪は瀬戸内海に出るという「たくろう火」などもありますね。
○岡山県代表『すねこすり』(人気投票全体の64%)
人気投票結果上位「スネコスリ」
個人的希望「さがり」
妖怪大戦争でも大活躍だったすねこすりが鬼太郎にも登場。もうすっかりメジャーな妖怪である。
夜道に急いでいると足にまとまりついてくる妖怪で、恐怖感を煽ってくるまさに妖怪らしい妖怪。
別に水木先生の絵みたいに「猫っぽい」ってワケでもなく、「犬のようなもの」と表現されている。
でも名前に「ねこ」ってあるから猫のイメージがどうしてもでてくるw
ちなみに、人気投票時の名前は何故かカタカナでしたw
「さがり」は馬の首の妖怪で榎の木からぶら下がって「ヒンヒーン」と鳴く妖怪。
九州にも伝わっていて、「見たら熱病にかかる」や「馬の足がぶら下がっている」など様々。
ただし、共通しているのは榎などの大木にぶら下がることだそうだ。
ちなみに、水木先生の「さがり」はこれでもかと洗練されたフォルムでなかなかカッコイイ姿をしていますw
実家にある「妖怪大図解」では馬と人と大蛸が榎の木の下で組み合っていつの間にかこの妖怪になったとかw
心臓が3つある、3つある目で晴れや雨でも問題なく見える上に人の人相も見る、吸血するための吸盤がある、尾は鎖のように固いなどなどかなりのスペックを持ってるもようで、ぶっちゃけすねこすりより強いw
○広島県代表『おさん狐』(人気投票全体の23%)
人気投票結果上位「山ン本五郎左衛門」(67%)
個人的希望「山ン本五郎左衛門」か「たくろう火」
「おさん狐」は化け狐である。狸のえらいさんが二人もいる四十七士の中の貴重な狐分。
武士に斬られても直も化けるというまさに化け狐。うん、なんかあんまり言うことないww
「山ン本五郎左衛門」は一言で言うと魔王ですw
かの有名な「稲生物怪録」に登場した妖怪の総大将で、四角い顔をした大男である。
稲生物怪録は要約したものがネットにチラホラありますが、それぞれ微妙に内容が違うのでちゃんとした本を買うことをオススメします。
○山口県代表『次第高』(人気投票全体の0%)
人気投票結果上位「周防の大蝦蟇」(83%)
個人的希望「大首」
次第高、見上げるほど高くなっていく見上げ入道の類の妖怪です。同じような類の妖怪でも水木先生はちゃんと絵にしてますねw
ずいぶんと愛嬌のある姿ですが、おそらく四十七士で一番巨大な妖怪か。まあ、伸縮自在ではあるがw
「周防の大蝦蟇」は手元に資料がないのでなんとも。
「大首」はその名の通り大きな首の妖怪。山口の他にも江戸にも出たそうだ。
特に何をするというわけでもないが、大きな首がお歯黒を塗った歯でニタニタと笑うわけだから見た目だけでもかなり恐ろしいものである。
鬼太郎では常連の敵であり、骨女とつるんでたり、強風を操ったりとかなりの強敵。
しかし四期アニメでは古代に存在した王国の国王であり、今までと違い随分と大人しく、補佐だった骨女を大事にしていた。
しかし、五期アニメでは本来大首が出るはずの場面は舞首にとってかわられてしまった。
でもOP後のテロップで毎回出てるからいいじゃないかとwあと2期EDにもちょっといたなw
○徳島県代表『子泣き爺』(人気投票全体の48%)
人気投票結果上位「金長狸」(48%)
個人的希望「夜行さん」
鬼太郎ファミリーなので仕方なく子泣きの爺さんとなった徳島県。
徳島県は怪異があると何でも狸のせいにしていたと言われるほど狸一色な県である。
「金長狸」は手厚く保護したため、益を運んでくれた狸である。
「夜行さん」は節分に現れる一つ目の鬼で、鬼太郎ではお馴染みの発明家。
しかし、本来は首無し馬に乗ってやってきて、これに出くわすと投げられ蹴り殺されるという恐ろしい妖怪。
しかも妖怪大図解では「棘付きの豆」を投げてきて目を潰してくるという。鬼のくせに豆を恐れない奴であるw
○香川県代表『手洗い鬼』(人気投票全体の30%)
人気投票結果上位「屋島の禿狸」(41%)
個人的希望「高坊主」
手洗い鬼。こちらも四十七士の中では最大クラス。
山と山との間12キロをまたいで海で手を洗うという妖怪。ダイダラボッチの子分とされている。
何のために手をあらうかは分らないが、バシャバシャと大きな音をたてるそうだ。
「屋島の禿狸」は手元に資料がないので何かわかりませんでした。
「高坊主」は見上げ入道の類の妖怪。水木しげるの絵では理科室にある長いタワシみたいな姿をしてますw
○愛媛県代表『隠神形部狸』(人気投票圏外)
人気投票結果上位「犬神」(50%)
個人的希望「烏天狗」
ずいぶんと読みづらい名前ですが、「いぬがみぎょうぶだぬき」と読みます。
808匹の子分をもつ狸の親分で、その子分もそれぞれ親分なわけだから狸社会の社長みたいなものである。
松山城を乗っ取ろうとしたが、広島の稲生武太夫が山ン本五郎左衛門からもらった木槌で狸たちを打ちのめし、808匹の子分とともに洞窟に閉じ込めてしまったそうだ。
その洞窟は今でも松山市に山口霊神という神社として残っているそうだ。
「犬神」は人に憑依する犬の霊である。あまり良い妖怪ではなさそうだ。
四国には犬神に憑かれたという話は数多いらしく、憑かれた場合、医者でなく、祈祷師に頼まなければならない。
「烏天狗」はお馴染み射命丸ですね。もう既に群馬で決まってしまってますが、水木しげるの「妖鬼化」では愛媛の妖怪に分類されている。
時間や空間を一気に飛び越えることができ、刀や槍のような武器を持って人間を襲います。文のようにペンを持つのはまた幻想郷での話w
神通力も持っていたが、ある高僧によってこれを失い、鳶(とんび)になって飛んでいったという。烏なのか鳶なのかどっちなのかとw
○高知県代表『山爺』(人気投票全体の30%)
人気投票結果上位「シバテン」(47%)
個人的希望「特になし」
「山爺」は山鬼のことで、目一つ、足一つの老人とされてます。一本ダタラも目一つで足一つなので近い部類ですねw
人に似ているとよく言われるが、流石に目一つで足一つ、おまけに水木先生の絵だと口も大きく裂けているのでとても人とは思えませんw
四期アニメでは蝶々を追いかけるほどのかなりの天然キャラとして登場し、場の空気を和ませていたw
ちなみに、歯が丈夫で猿の頭もバリボリと食べるそうだが、人を襲ったという話は聞かない。
山姥はよく人を襲うのに山爺は見た目と違っておとなしいのかもしれない。
「シバテン」は芝天狗とも呼ばれるが、四国の河童、またはその親類である。
その証拠に相撲が好きで、ある老人が少年の頃、このシバテンに相撲を挑まれたが、何度も挑んでいるうちにいつの間にか一日が過ぎてしまったという。
また、四国では河童は猿猴(えんこう)とも呼ばれ、このシバテンが旧暦6月7日に川に入ると猿猴になるともいう。
つまり、猿猴が山に入るとシバテンになるようだ。
河童が秋に山に入ると山童(やまわろ)になるというのは西日本でよく言われているようで(東日本では全くの別物としてる)、シバテンはこの山童の類の妖怪であるとされている。
ちなみに、山童は山仕事や畑仕事を手伝ってくれるが、ちょっと頭が弱く、手伝ってもらう際にいくつか決まりがある上にお礼もちゃんと持て成さないといけない。
また、お餅の代わりに大きな石をあげるとそれを飲み込んで死んでしまったというかわいそうな話もある。妖怪は大切にしようね。
・・・にとりも山童になるのかな・・・。
ちなみに、河童と山童は全く見た目も性質も違うものである。なんというビフォーアフター。
参考文献 水木しげる著「妖鬼化~中国・四国編~」
○福岡県代表『ぬりかべ』(人気投票全体の67%)
人気投票結果上位「ぬりかべ」
個人的希望「特になし」
「ぬりかべ」ですね。みなさんご存知のぬりかべですw
五期アニメではついに家族持ちに。妻の中の人はルフィと一緒ですw
実は水木先生が遭遇したことのある妖怪でもありますね。とはいえ、福岡ではなく戦時中の南方のジャングルで遭遇し、道を塞いでいたのはコールタールのようなものだったとか。
一応伝承では夜道をあるいていると急に前が壁になり、どこへも行けなくなるというもの。見晴らしのいい海岸にも出るということですから、単に前に障害物があるというわけではありません。
棒で下のほうを払うか、少し一服すると消えるという。こういう妖怪に遭遇した時はやはり慌てずに落ち着くことが一番ですね。
また、いくつか近縁種があり、塗り壁とは違い、形がはっきりしないという長崎の「塗り坊(ぬりぼう)」、狸の仕業としている徳島の「衝立狸(ついたてたぬき)」、高知県に出るという「野衾(のぶすま)」など様々。
これだけの例があるのだから、やはり昔の日本は妖怪が出るには格好の場所だったのだろう。一度お目にかかってみたいものである。
○佐賀県代表『ひょうすべ』(人気投票全体の12%)
人気投票結果上位「化け猫」(39%)
個人的希望「天火」
こちらも結構メジャーな妖怪ですね(ちびまる子ちゃんにも出てきたしね)。「兵主部(ひょうすえ)」と表記されることもあります。
実はひょうすべは九州地方の河童の呼び名である。見た目が全然河童と違うので河童と別物と思っていた人も多いであろう。北海道のミンツチに続く河童第二号である。
それでも、この佐賀県の代表となったのは、おそらくこの地に水難避けの歌として、「兵主部よ 約束せしを忘るなよ 川立男 氏も菅原」という歌があり、さらにおまじないまである。
人気投票上位は化け猫であるが、富山が猫又なのでこちらは決まらなかった。
「天火(てんか)」は空から降ってくる火の玉で、地上に落ちると転々として民家に入り込み、たちまちその家を焼いてしまうという妖怪。念仏を唱えながら追い回すか、雪駄を仰いで追い払えばいいという。
こんなヤツだが、3期アニメでは炎の妖怪五人衆の一人として鬼太郎に協力したという良い所もあるヤツ。
ちなみに、江戸時代の古書には天火に家を焼かれてしまったという人の話があり、代官所に「某(なにがし)が天火を雪駄で払ったものが、私の家に来て家を焼いてしまった。だから新築を立てる際の費用は某に払わせるように。」という請願書を出したという。
いちゃもんのダシにされてしまう天火なのであった。
○長崎県代表『磯女』(人気投票全体の30%)
人気投票結果上位「ゲドガキノバケモン」(42%)
個人的希望「足長手長」
「磯女」は各地に現れるが、磯女と呼ぶのは九州地方のみである。船を襲ったり、髪の毛で生き血を吸ったり、中には絶世の美女であるが、見ただけで死んでしまうというものもあり、かなり凶暴な類の妖怪である。
ゲゲゲの鬼太郎では赤ん坊を持っていて、しかも赤ん坊のほうが本体という状態である。ちなみに、水木しげるの妖怪大図解では赤ちゃんがリモコン脳という器官で母親を操っているというなんともいえないスーパーベビーっぷり。
アニメでもそこそこお馴染みだったが、五期では既に鬼太郎と戦っており、結局和解という形でその時は終わった。そして四十七士の証である紋章は赤ちゃんのほうに現れるという。
きっと磯女の社会は赤ちゃん中心なんだろうなぁ。母親も大変だぜ。
「ゲドガキノバケモン」・・・なんだか濁点が多くて言いづらいですが、長崎のゲドガキという場所に出る人食いの妖怪です。
ある父親が息子の夜鳴きを治すために「ゲドガキのバケモンに食わすぞ!」と叱った。すると外から「そんなら俺に食わせろ」と大きな声が返ってきた。
驚いた父親は「一人前になったら食わせる」とその場逃れの返事をしてしまった。これがいけなかった・・・。
その後、息子はすくすく育ち、一人前の若者になったが、ゲドガキを通ると「汝の父から汝はもらったぞ」と言うやいなや突然化け物が襲ってきた。
しかし、息子も力が強く、格闘の末無事に生還することができた。しかし、化け物はこの後もしつこく襲い掛かってきて、ついに息子は化け物に食われてしまったというなんとも哀れな話。
皆も子供をあやす際に妖怪の話を持ち出す時は気をつけましょうね。というか、良く人気投票上位に辿り着いたなw
「足長手長」は諏訪子のスペカにも「手長足長」としてありますね。Wikiでは足長手長と手長足長は別物とされていて、伝承の内容がかなり違いますが、姿は一緒です。
こちらの「足長手長」のほうは普通に妖怪で、足長国の足長人が手長国の手長人を背負って海で漁をするものである。
また、足長手長が出ると決まって天気が崩れるといい、場合によっては足長だけが海の上を自慢の長い足で彷徨っていたりすることもあるようである。
妖怪大図解では現世とあの世の境に住んでいると書かれていたりする。家が巨大な2枚貝の中に作られていて案外おしゃれであるが、立てられている家は当然昔ながらの和風建造物であるw
○熊本県代表『アマビエ』(人気投票全体の62%)
人気投票結果上位「アマビエ」
個人的希望「特になし」
五期アニメでいっきにメジャーな妖怪となった「アマビエ」。同じ熊本出身の「油すまし」を差し置いて熊本代表に。アニメの通り、予言をする妖怪である。
昔熊本の海に光るものがあり、役人が行ってみたところアマビエが出てきて、「これから六年は諸国豊作だが、病気が流行ったら私の姿を写して早々に見せよ」と言ったそうだ。
同じく予言をする妖怪には「件(くだん)」という牛の腹から生まれ、予言をするがすぐに死んでしまうというものもある。
こちらはぬ~べ~にも出てきて、そのグロデスクさに読者に大きなトラウマを与えたが、水木しげるの件(妖怪絵のほう)は非常に可愛らしく描かれており、ぬ~べ~の件を見慣れた人はその可愛さとぬ~べ~でのグロさが相まって複雑な気分になるだろうw
○大分県代表『セコ』(人気投票全体の14%)
人気投票結果上位「船幽霊」(39%)
個人的希望「特になし」
「セコ」は山童(やまわろ)の一種で、人まねをしたり、女性や子供の手を引いたり、通り道に家を建てると揺さぶったりと悪戯をするが、鰯の頭が苦手で「鰯をやるぞ」というと悪さをしなくなるという。
また、獣の声を真似て猟師を迷わせるが、猟師が騙されてることに気付くと「俺が悪かった」と謝ったりするそうだ。おかしな妖怪である。
「船幽霊」は水死した者が化けて出てくる妖怪の代表格であり、五期アニメでも海座頭の使いパシリとして登場した。
ってか、これもあまり選ばれて喜べる妖怪ではないなw
○宮崎県代表『やんぼし』(人気投票全体の57%)
人気投票結果上位「豆狸」(57%)
個人的希望「やんぼし」
「やんぼし」とはこれまた見上げ入道の類でさらに人さらいの属性がついたものである。四十七士の中では非常にマイナーな妖怪の類である。
九州では山伏や山法師のことをやんぼしと呼んだりしているので、妖怪やんぼしは山伏や山法師の幽霊という意味もあるかもしれない。
そして数少ない飛行タイプの妖怪なので結構優遇されてそうだw
「豆狸」とは昔、俳諧師(はいかいし)がとある8畳敷きの民家に呼ばれ、歌の会をしていたが、民家の主人が歌が上手く、調子付いてきた俳諧師が煙草の吸殻を畳に落とすと、畳が一気にまくれあがり、俳諧師は大地に投げ出された。
気が付くとそこは広い野原で8畳敷きの民家など何処にもなかった。このことを里の人に話すと、「それは豆狸の睾丸に吸殻を落としたからだ」と言われたという。
豆狸は西国に多く、小雨の降る夜は睾丸を拡げ頭に被って酒を買いに来て、そして酒の肴を探して歩くという。
とりあえず、豆狸には何かとキンタマが関わってくるのでやんぼしが選ばれたのかもしれないw
まあ、平成狸合戦ぽんぽこでもキンタマ出まくってたけどなw
○鹿児島県代表『一反木綿』(人気投票全体の84%)
人気投票結果上位「一反木綿」
個人的希望「辻神」
鬼太郎ど~ん。と、もう知らない人はいないほどの著名妖怪、「一反木綿」です。八奈見さんマジ最高ですww
しかし、一反木綿自体は本来恐ろしい妖怪で、ふわふわと飛んできては人の首や顔に巻きついて窒息させてくるのである。
何気に子供の頃の水木先生もこれを見たことがあるというが、何となく人懐っこい感じだったという。
最近では福岡県で新幹線と同スピードでついてきたのを乗客が見たというが・・・?
「辻神」は前も解説しましたっけな。辻に住む災いをもたらす妖怪の総称ですね。
T字路の突き当たりは昔から異界の入り口であると言われていて、T字路の突き当たりに建物を建てると災いが起こるとされているのだ。
だから、突き当たりの家は石敢當と呼ばれる魔よけの石を備えるのだ。
まあ、これは以前も取り上げたと思うのでざっくりとw
○沖縄県代表『アカマタ』(人気投票全体の40%)
人気投票結果上位「アカマタ」
個人的希望「ザン」
いよいよ最後、沖縄ですが、「アカマタ」は妖鬼化に載っていないのでどうしようもありませんw初めはキジムナーになるかなぁと思ってたよw
ということで、「ザン」。これは人魚ですね。福井の「若狭の人魚」とは違い、上半身は美女、下半身は魚のポピュラーなやつです。ある3人の猟師が網を引き上げるとこれが掛かっていて、土産に持って帰ろうとしたが、ザンは涙を流して海に返してくれという。
猟師は顔を見合わせ、海に放すと、ザンは猟師の村に津波が来ることを教えて去っていったという。そして予言どおり大きな津波が村を襲ってきたというお話。
水木先生の絵ではおっぱい丸出しなのでザンになってくれればちょっと嬉しかったかもしれないw
ということで、以上で四十七士に物申すコーナーは終了です、お疲れ様でした。そして最後まで見てくれてありがとう!
今回、妖怪四十七士について一言シリーズをやってみて、自身も新たな発見や再確認することもあったし、ブログも本来は東方メインなのに妖怪で検索して来てくれる人がたくさんいたりして、非常に大きな効果をもたらしてくれましたw
今後は不定期に面白そうな妖怪をピックアップするコーナーでもやろうかと考えています。やっぱり妖怪は果てしない存在ですなぁ。
主な参考文献
水木しげる著 「妖鬼化~東北・九州編~」
「妖鬼化~関東・北海道・沖縄編~」
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